にじのかけら

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【東山文化と北山文化の違い】それぞれどんな文化だったのか。

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室町時代に栄えた文化。足利義満の金閣寺に代表される北山文化と、足利義政の銀閣寺に代表される東山文化。

それぞれの特徴をとらえていきましょう。

御朱印もいただいてきてますので、少し交えながら簡単に解説します! 

 

北山文化とは

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15世紀の初め3代将軍足利義満によって花咲きました。

その特徴として、

・五山文学

・能楽の大成

・絵画や美術、連歌の発展

・金閣寺の建立

 

などが挙げられます。

 

・五山文学

 五山文学とは、五山派の禅僧によって書かれた漢詩文のことです。

この頃、義堂周信や絶海中津ら学問僧によって、漢文学が盛んとなりました。

 

・能楽

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室町時代に大成されたもので、歌舞伎と禅の思想が取り入れられた演劇。世阿弥に代表される、日本で初めての「演劇」として認められたのがこの能楽でした。

 

・絵画

鎌倉時代の末あたりになると、禅僧による水墨画が有名となりました。

相国寺の禅僧であった如拙によって書かれた『瓢鮎図(ひょうねんず)』は特に有名で、自然の様子が描かれた山水画として伝えられています。

 

・和歌

この頃の和歌といえば、武士や庶民の間で連歌が流行っていました。

連歌といえば、建武の新政の時代に庶民が書いた『二条河原落書』でも取り上げられていましたが、庶民の間でも連歌が読まれていたことがわかります。

 

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特に、南北朝時代の連歌の基本書として書かれた、二条良基による『応安新式』(『連歌新式』ともいう)は細かくその規定を定めたものとして、書かれていました。

 

・金閣寺

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そしてこの北山文化の集大成と言えるのが、この金閣です。

京都の北山にそびえ立つ、三層構造で金ピカの建物。

金閣の特徴は、公家住宅様式の寝殿造と、侘びの趣がある禅宗様の作りを一体化させた豪華な造りが特徴的です。

この二つの特徴を折衷させたもの、それが北山文化の最大の特徴といえます。

 

 

・第一層には寝殿造風の阿弥陀堂

・第2層には観音堂

・第3層には禅宗様の仏殿

 

というような構造で、舎利殿として建てられたのです。

そして義満の死後は、鹿苑寺となりました。

 

そして2020年12月、約20年ぶりにこの舎利殿は改修されました。

屋根の葺き替えや約10万枚もの屋根のサワラ板の取り替え。

そして屋根のてっぺんに飾られている鳳凰の金箔の貼り替えなどで、

黄金に輝く金閣が再び誕生したのです。

 

東山文化とは

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15世紀後半、足利義政が中心となって行われた芸術。

北山文化に引き続き禅宗の影響を受けたのが東山文化です。

1489年東山山荘に建てられた銀閣寺がこの文化の特徴となります。

 

銀閣寺は二層構造となっていて、

・上層は禅宗様の潮音閣

・下層は書院造の心空殿

 

銀閣は金閣とは違い、一般的な住宅建築様式である書院造となっています。

そして書院造とは、現代の建築様式と近いものとなっており、公家風の寝殿造とはまた異なった雰囲気をもっているのです。

 

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この御朱印にも書かれているように、堂中に観音像が安置されていたこともあり、観音殿とも呼ばれていました。

 

またこの東山文化では、造園芸術も発展をみせ、西芳寺・竜安寺などがその代表格の名園として現在も残っています。西芳寺は苔寺としても有名ですし、竜安寺の石庭も見事です。

 

ちなみにここの御朱印はその立派な庭園を象徴するが如く、迫力のある御朱印となっています。

 

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義政の死後は慈照寺として存在することとなります。

まとめ

このようにして、それぞれ禅宗などの影響を受けて発展した文化でしたが、金閣や銀閣といった今でも残る遺産によって、その特徴がよく現れていました。

 

・北山文化

金閣のような、金ピカ豪華な造りで煌びやか。公家文化の影響が強く出ている。

・東山文化

銀閣に特徴が現れており、禅宗を中心としたシンプルで庶民の感覚に近い文化。

 

室町時代の特徴である、公家文化と武家文化の折衷こそがこの時代の最大の特徴なのです。

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