にじのかけら

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【正倉院展】2020年今年も行ってまいりました!

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毎年秋に行われる正倉院展。今年も行ってまいりました!

本来なら会期時期ももう少し長く、行きたい時に行けた正倉院展でしたが、今年(2020年)はコロナの影響により、前売り券のみの販売のみとなりました。

1時間あたりの入場も約260人ほどに制限されており、密にならないように気をつけているようです。

 

私自身も、予約開始の日に購入したのですが、行きたかった時間のチケットはすぐに売り切れていたので、その人気ぶりがうかがえます。

 

ではそんな今年の正倉院展。どのような感じだったのか。

くわしくお伝えします!

 

 

正倉院とはどんな建物?

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奈良県奈良市の東大寺大仏殿の北北西に位置している、高床式、校倉造の建物で、主に聖武天皇•光明皇后ゆかりの品などが置かれています。

 

この時代の調度品や、シルクロードを経て日本にもたらされた品など、数千点もの品がおさめられているのです。正倉院展では、その数千点の中から60点ほどを選んで公開されています。

 

しかも、正倉院展で一度公開されたものは、約10年は再公開されないということで、毎年新しい発見があるという素晴らしい展覧会となっています。

 

 

展示の内容

館内は撮影禁止ですので、画像資料はないのですが、展示の内容や感想などをまとめてみます。

数種類の薬が展示してありました。ほとんどが木辺であったため、素人には木の皮がたくさんあるという感じでした。

そのなかでも、厚朴・大黄・芒硝など、漢方薬などでおなじみのものもあり、布の薬袋などもそれぞれに展示してありました。

布袋はシンプルで特に模様などもない、四角い布です。

 

じゅうたん

フェルト生地で作られた絨毯「花氈(かせん)」縦123cm、横245cm

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ひつじの毛を使ったフェルトの絨毯で、目がぎゅっと詰まっている感じでした。

しっかりと固められた生地で、淡く今でもありそうなデザインです。

 

これはレプリカで再現されたものですが、実用的でもあり、今と変わらないようなクオリティーさであったように思います。

もちろんレプリカでない本物の絨毯もありました。

 

献上品などを入れる箱

木の箱に装飾を施してあるのですが、これがまた鮮やかなもので、日本製と思われる絵の具等が使われていた可能性が高いといわれています。

献上品をいれた箱は幾つかあったのですが、どの箱にしても、細工や装飾が凝ったものが多いと感じました。

 

ささげ物を入れる箱だけあって、非常に上品な作りとなっております。

 

楽器

今回パンフレットの表紙にもなっていた「紫檀槽琵琶」が楽器としての展示がありました。

こちらはシンプルで、バチの当たる部分だけ絵が描いてあったようです。

目を凝らしてみてみても、だいぶ薄かったのでよくはわからなかったのですが、どうやら説明書きによると、鳥や山の絵が描かれていたようです。

バチが当たる部分なので、どうしても擦れてしまうようですね。

 

一方のバチの方はきれいな装飾が残っており、美しいカーブの深いバチでありました。

 

文書

資料として、文書もいくつか出典されていました。

 

この時代、やはり疫病が流行っていたのが文書からも読み取れました。

ありがたいことに、文書下には重要な部分の説明がされていたのでよくわかりました。

なかなかそのままでは読み取れないので、そのあたりは非常に助かりますよね。

 

その文書によると、疫病による年貢の減免や特別な措置がとられていたことがよくわかります。

この時代は本当にあらゆる病気の流行や、飢餓、戦乱も続いたこともあり、特に光明皇后などは救済事業に尽力したのもよくわかります。

 

文書の他にも、光明皇后の願文のかかれた写経や、戸籍調査のような記録もあり、

興味深い書物がいくつかありました。

 

正倉院展ではわりと鏡の展示はよくみるような気がします。

今回あったのは「平螺鈿背円鏡」という鏡で、その鏡の裏がすごいんです。

 

直径39.5cm、厚さ1.1cmで白い貝殻がたくさん貼り合わせてあり、キラキラしてとてもキレイです。

張り合わせてある貝殻は花模様や、動物が描かれており、細かくぎっしりと詰まっています。

とても重そうです。

 

この貝殻のほか、琥珀やトルコ石といったものもちりばめられていたので、豪華にほかならないですね。

 

その他

他にも、遊戯としての弓。刺突用の鉾。馬鞍もありました。

遊具用ということもあり、弓には絵(散楽をする人々)も描かれており、矢ではなく丸い球をはめて飛ばすような作りになっています。

 

一方の鉾は刺突用の武器であり、そのとんでもない長さに驚きでした。とても一人では持てなかったように思いますが‥

実際の使い勝手が気になります。

 

馬鞍はそのまま騎馬用の座具で、しっかりとした作りでありながら、模様も描かれているという

上品なものとなっていました。

 

毎年行ってみよう

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今年は例年と違い、ゆっくりとじっくりみることができました。

入場の際も時間ごとの入場となりますので、長い長い列に並ぶこともなく、全てにおいてストレスフリーで鑑賞できました。

 

年に一回の正倉院展。

当時の情景を思い浮かべることのできる、素晴らしい展覧会となっておりますので、是非1度、訪れてみてはいかがでしょうか?

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