日本では大体6か月頃から徐々に始める離乳食。
10倍がゆからはじめて、野菜のすりおろしたもの、白身魚や豆腐などをすりつぶしたもの、果物をすりおろしたり熱をくわえたりしたもの…と少しずつステップアップしながら食べさせてあげます。
そして1歳を過ぎたあたりから、たまご、牛乳と徐々に品目を増やしていき、形状も大きくそして固めになっていきます。まだまだ味付けも薄味。
日本ではごっくん期→もぐもぐ期→かみかみ期→ぱくぱく期と段階をふみ、大体1歳半くらいで離乳食完了となります。
そこから月齢とともに、徐々に大人の食事に近づけていきます。
割合売られているベビーフードも、瓶のもの、パウチのものと月齢に合わせて充実したラインナップとなっており、さらにアレルギーにも配慮した製品も数多く売られています。
では世界では、日本とどのように違うのか。気になるところです。
<目次>
1 インドの離乳食
インドも日本と同じく、おかゆから始めます。お米はインディカ米で、ご飯をたくというより、ゆでるという方法で柔らかくします。
ゆで野菜や果物、スープ状にした豆、ミルクなどでふやかして柔らかくしたナンなど、6か月ごろからスタートします。
8か月ころから、ターメリック、クミンといった、スパイスを徐々に与え始めます。まさかのここでスパイスの登場です。
1歳半あたりから辛みの入ったブラックペッパー、チリといったスパイスが入り始め、2歳をすぎたあたりからは大人と同じような辛さのカレーが食べられるようになります。
さすがスパイスの国インドです。
こんなに早い時期からスパイスが入ってくるとは思いませんでした。
10歳を過ぎているうちの子供たちは、未だにまだ甘口。辛い物は苦手です。
2 フランスの離乳食
フランスでは大体の人が野菜をくたくたに煮て、ミキサーにかけたものから始めます。野菜はにんじんから始める人が多いそうです。
ピューレ状のやさいを中心に、チーズ、乳製品、そしてデザートとして果物のコンポートなど、しっかり、前菜、メイン、デザートを意識した食生活をとりいれているそうです。
お米はアレルギーの心配があるため、8・9か月ごろから始めます。
フランスでは、グルテンに対するアレルギーに反応する子が多いので、少し遅めのスタートとなります。
また、1歳になるまでは塩も厳禁とされており、フランスパンなどもまだ口にすることはできません。
割合市販品を買う人が多く、家で全て手作りでという人は少ないですが、食生活はとても食育を大事にしているのがわかります。
3 アメリカの離乳食
アメリカでは4~6か月ごろからはじめます。定番としては、市販のライスシリアルに、ミルクや母乳を混ぜてペースト状にしたものを与えます。そこから、オートミールシリアルにうつり、野菜や果物のピューレに移行します。
ヨーグルト、チーズなどの乳製品も早いうちからはじめます。
日本よりも圧倒的に市販品が多く、品質のいいもの、またオーガニック製品も多くみられます。
たんぱく質を摂取するのに欠かせない魚や大豆類も、アメリカでは食べることがなく、肉を食べます。
4 中国の離乳食
中国では4~6か月ごろからはじめます。トロトロに煮たおかゆに肉でんぶや、野菜をのせて食べたりします。このペースト状、トロトロを食べる期間が長いですが、1歳を過ぎてくると、大人と同じものをあたえたりしています。
共働きの多い中国では、ベビーフードが中心となります。
5 その他
・ドイツではフランスと同じく、1歳まで塩はNG。マッシュポテトなどが中心となる。
・オランダではライ麦粉。おかゆにしたり、ミルクで溶いてマッシュにしたものを食べる。
・オーストラリアでは野菜や肉をくたくたに煮て、そこにソースでアレンジしたものを食べる。主流はベビーフードですが、薄味で初期のうちはフルーツをピューレ状にしたものが多い。
・ガーナでは、ココと呼ばれるトウモロコシの粉でつくったおかゆや、フォリオと呼ばれる小麦粉を使ったおかゆを食べることが多い。
・タイでは市販品は少なく、赤ちゃんでも食べられるバナナをつぶしたものや、少量のレバーなどを離乳食にくわえたりする。
6 まとめ
このように世界では、地域によって様々な違いはあるものの、大体6か月ごろから初めて、ピューレなどの食べやすい形状にして食べるというところは同じです。
市販のベビーフードなども上手く活用し、試行錯誤しながら赤ちゃんはすくすくと育っていくのですね。
※ちなみに我が子はひどい卵アレルギーな上に、市販のベビーフードは一切口にしようとしてくれませんでした…一般的なたまごボーロなども食べさせることはできなかったので、離乳食には苦労した覚えがあります。(なのに小さなころから大食いでした。今でもよく食べます。)
今はアレルギーっ子向けの市販品や情報もたくさんあるので、家族に頼りながら、離乳食づくりなども楽しんでいければいいですね。