にじのかけら

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【黄檗宗大本山 萬福寺】中国風のお寺さんに行ってみた

今回は、京都府宇治市にある黄檗宗大本山萬福寺に行ってまいりました。

このお寺は、一般的ないわゆる日本風の造りとは少し違う趣のあるお寺で、独特な雰囲気が味わえる禅寺であります。

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江戸時代に創建された中国風の寺

萬福寺は、1661年(寛文元年)に開創された寺で、全国450もの末寺をもつ、黄檗宗の大本山として創建されました。

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黄檗宗とは日本三禅宗(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)の一派であり、萬福寺はその黄檗宗、中国(明)から来日した僧隠元隆琦(いんげんりゅうき)により開かれました。

 

隠元隆琦と黄檗文化

1654年に明から長崎に降り立った隠元禅師は、中国福建省の黄檗山萬福寺の住持でありました。時の将軍四代徳川家綱や後水尾法皇の尊崇を得て、ここ京都宇治に創建したのです。

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また、隠元禅師が来日した際に中国文化も一緒に伝来され、建築や文学、音楽に書道‥とまあさまざまな先進文化を伝えました。

その中でも特に、食材や文字・印刷といった文化は印象深く、

 

・ダイニングテーブルを使った食事

・400字詰め原稿用紙

・明朝体文字

・インゲン豆、落花生など数多くの食材

・木版印刷

 

など、さまざまな種類の文化、いわゆる「黄檗文化」と言われるまた新しい文化を運んできたのです。

 

萬福寺の伽藍配置と建物

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左右対称で綺麗な配置となっており、全て西向きに配置されています。

そして日本ではみられないちょっと特殊な造りとなっていて、七堂伽藍と呼ばれる明朝様式が採用されています。

建築様式も明時代のもので、建築材料も南アジアや東南アジア原産のチーク材を使用するなどあちこちに工夫がされているのがわかります。

 

他にも、「桃符」「黄檗天井」「卍崩し」など他では見られない独特な特徴を持ち合わせたデザインで、今もなおそのまま現存する建物として、残っているのです。

 

また、主要な建物23棟や回廊は国の重要文化財として、貴重なものとなっています。

 

七福神「布袋尊」を祀る寺

 

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萬福寺といえば都七福神の一つ「布袋尊」を祀る神社としても知られています。

ちなみに都七福神とは

 

・京都ゑびす神社「ゑびす神」

・松ヶ崎大黒天(妙円寺)「大黒天」

・東寺「毘沙門天」

・六波羅蜜寺「弁財天」

・赤山禅院「福禄寿神」

・革堂(行願寺)「寿老神」

・萬福寺「布袋尊」

の7ヶ所で祀られているものです。

 

こんな感じの金ピカで、まさに太鼓腹の僧侶様といった様相でした。

 

木魚の原型「開ぱん」

 

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まるで特大たい焼きかのような吊りの魚。

食事や法要の時に叩いて時を知らせる役目をしているのがこの魚です。

 

日常の行事や儀式の際にも使われていて、木魚の原型とも言われています。特大すぎてなかなか木魚と繋がりづらいですが、現在も使われており、今のが3代目であるようです。

 

確かに中心部分には普段から叩いているような跡があります。

 

禅体験と普茶料理

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団体客用に各種体験もしているようで、坐禅や写経、作法など、研修ができるようです。

また、「普(あまね)く茶を供にする」という意味の、中国風精進料理「普茶料理」の提供もしていて、精進料理でありながら、色鮮やかな料理が楽しめます。

 

歴史あふれる寺

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これまでの人生の中で、多くの寺院を訪れましたが、これほどまでに中国を感じるお寺はなかったように思います。

というより、庭の松や、造りなどは日本の雰囲気とマッチしていて、ほどよく融合された外観と景色で、少し神秘的な風でもありました。

 

俳人の菊舎はこんな言葉を残しています。

「山門を出れば日本ぞ茶つみ唄」

 

独特な雰囲気をもつ萬福寺。京都や宇治には魅力あふれる寺院がたくさんありますので、歴史を感じる体験をたくさんしていきたいと思います。

 

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