お茶と言えば、宇治茶、静岡茶などが有名どころじゃないでしょうか。
宇治のほとんどの小学校では、蛇口をひねるとお茶がでます。うちの子供たちの通う学校でも当たり前のようにお茶がでます。
毎日用務員の方が用意してくれているそうで、中間休みあたりはとても熱いお茶らしく、お昼を過ぎてくると、冷めてくる傾向にあるらしいです。
夏場冷茶になることはありません(笑)
宇治市の学校では、宇治学という授業のなかで、お茶についてたくさんの事を学びます。実際にお茶摘み体験、利き茶体験などをしながら、宇治茶についてくわしく楽しく習います。
5月ころお茶摘みの季節になると、お茶摘みさん募集(パート)のチラシなども家庭にはいり、近所の知り合いの人なんかは、毎年お茶摘みに参加します。
お茶摘みは時間給ではなく出来高制なので、うちの母親も昔行っていましたが、年々上手くなって、相当な量を摘んでいました。
各茶園で契約するので、日によって場所もまちまちで、色々なところに移動しつつお茶を摘んでいました。
そのくらい身近なお茶。もちろんこのあたりのスーパーにも、手軽にたくさんの美味しい宇治茶が売っています。有名どころのお茶もすぐに買いに行けます。
前置きが長くなりましたが、そんな身近にあるお茶についての、種類や歴史について考えていきたいと思います。
<目次>
宇治茶の歴史
宇治茶は1191年鎌倉初期、栄西禅師がお茶の種子を中国から持ち帰ったことからはじまります。その種子と栽培方法、喫茶法とともに、栂尾高山寺の僧侶である明恵上人に伝えました。それを起源とし、京都の茶園で育てられたお茶は、将軍や皇族などのお茶会などでも使われるようになります。
宇治茶と静岡茶の違い
宇治茶と静岡茶は、日本二大茶ともいわれており、それぞれの8割が「ヤブキタ」という品種で栽培されています。
静岡茶はお茶の葉を摘んだ後の茶葉を蒸す時間が長いのが特徴です。
お茶を入れた時の色は、キレイで鮮やかな緑色。味は渋め。
一方の宇治茶は茶葉を蒸す時間が短く、お茶を入れた時の色は黄色っぽい黄金色。味の一口目が渋く、その後甘みを感じる美味しさへと変わります。
同じ品種で栽培しても、蒸す時間などによって香りや味まで変化するのですね。
お茶の種類
・煎茶 摘んだお茶の葉を蒸しあげて、和紙で貼った焙炉の上で手で揉んで乾燥
させる製法でできるお茶。
1738年永谷宗円によって開発された「青製煎茶製法」が元となって
いる。「青製煎茶製法」とは、手で直接揉むことにより、青くきれいな茶葉
ができる製法の事を言います。
新芽がでて摘むまで、何も覆うことなく日光を浴びたお茶になります。
・玉露 茶葉の収穫直前(摘み取り前の20日ほど前)に茶園をよしずやわらで覆う
覆下栽培で作られるお茶。「覆い香」と呼ばれる独特な香りがします。
高級品として扱われており、テアニン、アミノ酸などの栄養素を増加させる
効果があります。
・番茶 一番茶(その年の最初に摘み取った新芽で作るお茶)を摘み終わった後、
茶園を切りそろえた葉を蒸して、そのまま天日干ししたお茶のこと。
京番茶ともいう。
・ほうじ茶 煎茶、番茶などを強火で炒って香ばしくしたもの。炒った感じの香りが
するのはそのためなんですね。
・抹茶 「覆下栽培」で摘み取った茶葉を、揉まずに乾燥させ、さらに石臼で挽いた
もの。粉末状になる。緑茶の一種。
宇治という土地
宇治は茶葉を栽培するのに適した土地といわれています。
年間の雨量が1300㎜以上あり、平均気温は14度~16度で、香りがよくなるとされる、昼夜の寒暖差も大きい。このあたりの条件にぴったりと合うのが、宇治周辺の地域となっています。
まとめ
毎日必ず口にするお茶。美味しいだけでなく、健康にもいいとされています。
カテキン、テアニン、ビタミン、などが含まれており、高血圧、糖尿病、がんの抑制、免疫力の増強などあらゆる病気に対する耐性があります。
お茶の種類も豊富で、まさに毎日飽きずに飲み続けていられますし、何より食事にもよく合う。ごくごく飲めるお茶もいいですが、たまには丁寧に淹れた美味しいお茶を飲んでみるのもいいかもしれませんね。
宇治の商店街を歩いていると、いつもお茶を蒸した良い香りが漂っています。
ぜひ一度、本場の宇治でおいしいお茶を味わって欲しいと思います。